働かなくて良い世の中はすぐそこ~人工知能とベーシックインカムの関係~
ベーシックインカム制度導入の是非について、スイスで国民投票が行われて無事に(?)否決されました。
ご存知のとおり「ベーシックインカム」とは、働くか否かに関わらず国民全員に国が毎月お金を支給する制度のことです。
今回のスイスで行われた国民投票では、18歳以上には毎月27万円余りを無条件で支給するという内容でした。
いや、是非ほしいです毎月27万円。働かずに。
今回は予想どおり70%以上の反対で否決されましたが、上記の記事を読むとフィンランドが効果検証のため失業者など一部国民を対象に来年から試験的に導入するほか、オランダでも自治体レベルとはいえ試験的に始まるそうです。
何だか絵空事ではなくなってきました。
その背景にあるのが「人工知能」の急速な発展でしょう。
こちらも日々「2045年までに人工知能により半数の人の仕事が奪われる」「弁護士、医師、経営者も人工知能に取って替わられる」などといったショッキングなニュースが流れています。
2045年なのか、さらに先なのかは分かりませんが、まあ、人間の仕事の大半が奪われるのは不可避でしょう。
しかし、「奪われる」と考えると恐ろしいですが、人工知能を搭載したロボットが「面倒な仕事を全部やってくれる」とも云える訳です。
究極的にはロボットが農業・漁業・畜産の仕事を代わりにやってくれて、加工、調理もしてくれて、人間は働かずともそうした食事にありつけて食いっぱぐれはない。
毎日遊んでいても食事は支給され、ベーシックインカム制度でお小遣いも貰える。
おそらく、人工知能の発達で企業の収益力が急増し、高率の法人税が課されて、そのお金がベーシックインカムの財源になるのでしょう。
そう考えると、素敵な未来とも云える気がします(何だか人間が飼われているペットのような感じにもなりますが…)。
いずれにしても、100年も経てば本当にそうした時代が来ることでしょう。
…しかし、問題なのはその過渡期に生きている私たち現代人です。
孫の孫くらいには社会システムも整い、人工知能に働かせて優雅にやっている気がしますが、過渡期には悲惨な事も待っている気がします。
まずは、人工知能の恩恵を受けられる富裕層、大企業が富を蓄積して悲劇的な格差が生まれることでしょう。
人工知能に仕事を奪われた人々は、まだ充分なベーシックインカムも受けられず、本当に誰もやりたがらない仕事を(事実上)強制される気がします。
悲劇的な格差の後に、ようやく誰でも人工知能とベーシックインカムの恩恵を享受できる社会が来るのだと思います。
なので、私たち世代は「そのうちベーシックインカムが実現されて、老後資金の心配なんていらないさ」という訳にはいきません。
私は、自分の仕事がどうなるかは分かりませんが、人工知能の発達の恩恵を少しでも受けられるように、やはり関連銘柄に投資しておきたいと思います。
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