年利2%未満で資金調達できるなら投資は楽勝な訳ですが…
米国株投資を始めて配当を頂くようになってみると、
「年利2~3%の配当を貰うというのは特別な事ではなく、むしろ当たりまえの事なんだ」
と、実感できます。
また、実際には配当だけでなく資本主義である以上は原則として株価も少しずつ上がっていく可能性が高い(但し、絶対ではない)。
この「配当+成長分」を合わせると、投資した金額からみて年間5%くらいの利回りが得られる事が期待される~それが株式投資というものだと思います(しつこいようですが、あくまでそうなる可能性が高いというだけで絶対ではない)。
…と、いう事は?
もし、金利2%未満で資金調達が出来る(=お金を借りられる)ならば、そのお金を株式投資に充てれば平均して3%程度の利ザヤを得られるではないか?
と、誰もが安易に考えるような事も、より実感として改めて「本当にそうだな」と思えてきます。
で、お金ってどれくらいの金利で借りられるの?
という事になるのですが、使途自由でお手軽に借りられる消費者金融だと少なくても3~4%以上になるので、これだと、株式で期待できる利回り5%程度とあまり変わらないので簡単に利ザヤを得るという訳にはいきません。
しかし、私のように自営業の方はよく分かっていると思いますが、事業融資の世界では金利2%程度での借入はごく普通に行われています。
私の事業は多額の資金を要しないので、私自身は金融機関から融資を受けた事はありませんが、公的な金融機関(日本政策金融公庫など)から年利2%未満の借入をしている事業者はたくさんいます。
公庫だったら教育ローンも1.8%程度であり、こうしたものを借りているサラリーマン家庭も多くあると思います。
つまり、年利2%未満での借入というのは現実には山ほどあります。
「じゃあ、その資金で投資信託でも買っておけば、寝てても3%の利ザヤが抜けるじゃん!」
と、考えてしまいますが、世の中そんなに甘くはありません。
上記の政府系金融機関でも民間の金融機関でも、不動産投資であれば「事業」と看做されて融資の対象になりますが、株式投資は「事業」とは看做されず融資の対象にはなりません。
それを、事業をするかのように偽って融資を受けて株式投資に充てたりすれば、それは犯罪になる可能性大ですので出来ません。
(やってはいけないし、期待値3%ごときの為に犯罪を犯すのは愚の骨頂でしょう)
金融機関からすれば、株式投資を通じてお金を殖やそうと思うなら、自らが直接投資したり国債を買うなどして間接的に投資すればよいだけですので、わざわざ貸付先を通して行う意味はありません(逆に利ザヤを抜かれるだけですからね…)。
そして、事業用ではなく使途自由の資金調達を行おうと思うと消費者金融などからの借入になり、こちらは金利が株式投資の期待利回りと拮抗してしまいます(あるいは逆転する)。
なかなか甘くはない訳です。
しかし、株式投資はともかく不動産投資や経営の世界では、
得られる利回りよりも低い金利でお金を調達し、
そこに出来るだけレバレッジをかける(調達額も得られる利回りも最大化する)。
という事が基本になっています。
余談ですが、弱者が最短で富裕層の仲間入りをしようと思えば、この思考が必要です。
お金を凄く殖やしたいなら、本来は自己資金だけでやっていたのでは非効率であり「資金調達」という思考が必要になります。
そして、それは利益を得られる可能性を高めると同時にリスクを大きくしていく所業でもあります(別にそれが良いわけでも悪いわけでもなく)。
まあ、小心者の私は事業においても投資においても自己資金範囲内ですから、なかなか富裕層には届かないのが道理です。
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